今回は「一人から大勢へ」と題した、マスコミュニケーションの話。
教科書を使ういつもの先生がお休みで、代打の先生の提案でニュース作りに挑戦してみることに
なった。それとからめた内容。
まずは、「ニュースって何?何がニュースになりうるの?」ということを、スライドを見ながら
一緒に考えてみる試み。
「知らせたいこと」と「知らせる形(メディア)」の組み合わせを逐一見比べられるように、
短冊にメディアの形態を書いて、それとなく種別に分けてノーパソ周りに配置。
ポイントは、「知っている人向け=相手の顔がわかるか? 知らない人大勢向けか?」。
「ニュースになりうる出来事」の題材には、身近な「赤ちゃんの誕生」を扱った。
・一般家庭/王室
・普通種/突然変異種
・家畜/動物園の希少種
各お知らせを、どのメディアで伝えようか?…と、短冊と見比べていく。
すると、
・「ありふれていること」と「めったにないこと」
・「大勢の人が知りたがっている=動向を気にしていること」と「個人的な重大事件」
これらの違いがなんとなくわかってきた。
そんな中、一般家庭の赤ちゃんや普通の子猫の誕生をマスメディアで大々的に伝達するのは
「おおげさ。」と言い切った子がいた。
その感覚を意識できたというだけで大収穫。
伝えたい内容に対して何が適したメディアかというのは、ソーシャルメディアの発達で随分と
境界が曖昧になっているので、正解はこうだ!というのがもはや通用しなくなっているが、
メディアの担うべき役割を吟味したり疑ってかかったりするには、とても大事な気付きと思う。
少なくともベースになる感覚があってこそ、賢く利用したり、また、従来の垣根を壊す意味も
あるというもの。
本当は、この話を下敷きにして理解を深めてからニュース原稿を作成する、という段階を
踏めれば理想的だったのだが、スケジュールの都合上、とにかく試行錯誤で書き上げてきた
ものを読み上げてもらった。
たった4人のグループなのに、見事に形式や内容が分かれた。
そこで、既存のニュースらしく順番を組んでみた。
(トップニュース → 行楽ニュース → 災害ルポルタージュ → お天気ニュース)
リハーサル後、いざ撮影。YouTubeにアップロードするところまでをやってみた。
どうです?
初回にしてはまずまずの出来ではないですか? ^^
(ショボカメラで撮ったので、音響の不揃いには目をというか耳をつぶって下さい…)
原稿の準備にかなり苦労した子もいたようだけれど、そこを母子の協力で何とか乗り越えれば、
このような「感覚に直にせまってくるフィードバック」が得られるんだ、と、体験を通して
理解してくれただろうか。それが今後への励みになってくれることを願うばかり。
「言葉と格闘しつつ書く→クラスで発表する」の、その先を体感する新しい試み。
結局、「何が知りたいか」&「何を伝えたいか」に尽きるんだよなあ。
元放送部の J先生の提案がなかったら思いつかなかったこの課題。
いやはや、勉強になりました。