2012年8月12日日曜日

「子育て論」という名の親育て

このところ何か読むといえば専らネットの記事ばかりで、あまり本を読まなくなっている。
「積ん読」の山が段々と高くなってきたので、切り崩しにかかった。
手始めに、軽い切り口の『尾木ママの「叱らない♡」子育て論』から。


市内の友達が「日本で流行ってるらしいですよ〜」と貸してくれたもの。
日本の流行にはとんと疎いので、著者の名前すら知らなかったよ…(汗)
(↑オランダの流行にも疎いけど…笑)

タイトルや装丁からして、親しみやすい「チャラい感じ」が売りなようだ。
著者のキャラであるところの「オネェ」という存在も口調も、流行を踏襲しているのだろう
けれど、内容の骨たる部分はいたってまとも。
バラエティー番組風のチャラい「ふりかけ」が邪魔して、自分では絶対買って読みそうに
ない類の本だけれど、読んでみたら納得できることばかりだった。

子どもに本を読めと言う前に、親が読書を楽しむ姿を見せろとか、
形だけでない心のこもった挨拶がコミュニケーションの基本だとか、
朝ごはんを抜くと午前中は脳がエネルギー不足で働けないとか、
何やらメソッドとかに惑わされず、子どもが自分で探求する力を伸ばしてやろうとか、
怒鳴りそうになったら深呼吸して何でもいいからほめてみようとか、
頭ごなしに叱りつける前に「どうしたの?」と理由を聞いてみようとか。

そういった、教育者から見たら基本中の基本である「当たり前」のことを、「あらヤダ、
突っ込んでちょうだい〜」っていうノリで、つまりは「上から目線ではない」スタンスで
軽〜く語りかけている、というあたりに、著者の読者(=親たち)への気遣いを感じた。
流行に乗って売らんかな!というよりは、口当たり良く受け入れてもらうことで、何かと
追いつめられがちな親の肩の力を抜いて、その上で支えてくれようとしているんだなと。

つまるところ、「叱らない子育て」という名の「叱らない、褒めて伸ばす親育て」なのだ。
今日び、自分も含め、親世代が子どもみたいに未熟だからねぇ…。
「いいのよ、それで!よく頑張ってるワァ〜!」と言ってもらえて安心する人も多いのでは
なかろうか。

2 件のコメント:

  1. 本、楽しんでもらえたようでよかったです!
    尾木ママ=オランダの教育絶賛、と、里帰りしたときに四方八方から言われ、いったいどんな人物かととりあえず本を買ってみたのです。ほめることっておこりたくなるときには難しいものです。ほめてあげることは意識していないとできないと思います。子供を尊重して、一緒に成長していく…簡単なことで難しいですよね!
    おやこまめママは、お子さんのことを大切に想い、お子さんとの時間を大切にされているのがよく伝わってくるので、すごく尊敬します!これからもともにママを楽しみましょう♪

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  2. >nijntjeさん
    ほめることと怒る(叱る)ことって正反対にも思えるけど、
    落ち着いて考えてみたら、子どもの行動/出来事をどんな風に捉えてるか、
    目の付け所のちがいなのかもね。
    コップ半分の水を「まだ半分もある」と思うか、「もうこんなに減った」と
    思うか、みたいな。
    慣れの問題もあるかもしれないけれど、なかなかむずかしいね!
    ついつい「しつけようしつけよう」としてしまう自分には、子どもの輝きを
    楽しむ余裕がもちょっと欲しいです。

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