映画館で映画を観るなんて、ましてやレイトショーなんて、うーんと久しぶり。
観たのは、公開前からとても気になっていた『Holy Motors』。
夏にアムステルダムのミニシアター系の映画館で上映していたのだが、残念ながら都合が
つかずに見逃したのだった。
それがなんと、うちの地元の図書館で一晩だけ上映するらしい!と、たまたま上映の前日
ローカル新聞で知ったから、さあ大変。
レオス・カラックス監督の12年ぶりの新作…というわけで、昨今の再結成ブームに負けず
劣らず興奮した。
ちなみに同監督の『汚れた血』(1986年)は私の好きな映画ベスト5にランクインする。
「そんなに観たいなら行っておいで〜」と父が言ってくれたので、晩ごはんの後片付けを
いつもの倍速で済ませ(笑)、バスで出かけた。
これも、「車で行けばいいのに」と父が提案してくれたが、駐車場代云々もさることながら
上記『汚れた血』の好きなシーンのひとつが夜のバスの場面ということもあり、やっぱり
バスにした。
8時の上映時間ギリギリにウキウキ入館。
まだ始まってなかった、よかった。ぽつぽつ人はいるのだな…物好きめ。
…なーんて、のんびり待っていた。
しばらくしたら係の人がやって来た。(お、いよいよ♪)
「皆さん…申し訳ないんですが…」(なぬ?!)
「テクニカルな問題で、字幕がですね…フランス語しか出ないのです」(なにーーーっ)
ちゃんと返金してくれるとのことだったので、その場で半分くらいが帰って行った。
残った猛者も、私を含め、フランス語に堪能というわけではなさそう。でも観たいよね。
で、フランス語の字幕のついたフランス映画を観るはめになったというわけ。
ま、本場フランスで観たらその字幕すらないわけだし…とかよくわからない納得の仕方を
して、とにかく映像だけでも観たい!との一心で、残りましたともよ。
いざ始まってみると、映画の底力がとてつもなく強いので、ぐいぐいと引き込まれた。
が、やはり対話や独白の場面は厳しい。
大事なこと言ってるんだろうな〜(涙)と思いながら雰囲気だけ楽しむこともしばしば。
非常にインパクトのある映画だったので、わかる字幕つきであと数回は観てみたい。
この人の映画の芯みたいなものが『汚れた血』からあまり変わってないことにニヤニヤ。
主役のドニ・ラヴァンが20年以上経ってるのに変わらなさすぎでニヤニヤ。
禁煙礼賛のこのご時世に登場人物がプーカプカ煙草を吸いまくることにもニヤニヤ。
(ワタクシ元喫煙者なもので)
これまた大好きなバンドの大好きな曲を思い出したりして…。悪者をバッサリやっつけたりするんじゃない、こういうある意味「スカッとしない映画」が
大好きなんだなーと再認識したのであった。
日本での公開は4月とのこと。
みんなみてねーっ!
「汚れた血」、私も好きな映画のひとつです。むか~しにテレビで確か深夜にやってたのを観たきりなので、何も語れないけどなんとなく今も脳裏に残ってる映画です。私はラストシーンが好きだったなー。
返信削除それより、元喫煙者だったことにちょっとびっくり。不良やってんねー。(笑)
斯く言う私もです。
>たまえさん
返信削除わーっ、たまちゃんも好きなのーっ!
感激…(だいたいこの映画知ってる人自体がものすごい少ない)
学生の頃、親しかった人たちの間で伝説となっていた映画です。
ビノシュの髪型まねたりしたよ…(笑)
不良時代は、なぜか30手前から長女妊娠発覚まで、という期間。
その後、ちょろりと復活したけど、次女妊娠発覚以来、スッパリ断ちました。
つーか、たまちゃん、おまえもか…(笑)