2015年3月10日火曜日

ひとりで学べる教具

「全国モンテッソーリの日」と銘打ってのオープンデーが、こまめごまめの小学校であった。

公開授業 Open Uurtje()が放課後の親子行事としてあるのとは別に、こちらは
午前中の普通授業の学校全体参観日といったところ。
いつも通り「みんなバラバラ」、それぞれの課題に取り組む様子を見てきた。

ごまめは算数の教具で繰り上がりのある足し算をしていた。


…とはいえ、そこはモンテッソーリ。
小箱に入ったつぶつぶ棒をランダムでふたつ取り、
数えて書く→数えて書く→合わせて数える→答えを書く。その繰り返し。
数の基本を身体の感覚で知る課題だから、5歳でもひとりっきりでできるというわけ。


一方、8〜11歳の子がいるこまめのクラスでは、こんなスペリング課題を発見。



小箱の中の単語カード(ei / ij みたいに発音は同じだが綴りはちがうもの)を綴りで分け、
それらの単語をノートに写し、それぞれの組から10コ選んで短文を作る、というもの。


理科の調べもの課題はこんなの。


動物の生態に関する色々な質問札を「生息場所」「活動時間」「繁殖方法」などで分類し、
それぞれの質問の答えを、自分の調べたい動物の生態についての小冊子から抜き出して
ノートに写す。
質問の内容を分類するところから、というのが高学年っぽい。


教科書を使って皆いっせいに同じことをやるのでなく、こういうことをやる子の隣の席では
計算課題をやったり地図調べをやったり、ほんっとにバラバラ。
低学年のうちからこういうもんだと刷り込まれているから、多少気の散り易い子はいても、
ほとんどみんな黙々と取り組んでいる。



先生の周りでは、同じ年頃の子を10人ぐらい集めて口頭で算数の文章題の練習をしていた。
「ひとりに〇〇を△個ずつ分けると全部で何個になる?」「その式は?」みたいな会話で。
「じゃあ、この中の、女の子だけにアクセサリーを□個ずつプレゼントしたいんだけれど、
それは何個になるかな」「男の子には…」など、こちらも目の前の現実の「実感可能な素材」
に即した演習。
こういう基礎をたたきこんでから抽象の世界に移行していくやり方、自分はいいなと思う。


再びごまめのところに戻ると、お手洗い中だった。
…というか、洗面台を泡まみれにするというお仕事中だった。


流しいっぱいあふれんばかりのアワアワ。
これもある意味とってもモンテッソーリなお仕事なんですが…
良い子のみなさんはマネしないでね★ (すぐさま母が後始末しましたです)


廊下の片隅で、カプラという積み木でお仕事している男の子がいた。
カプラというと、ひとつがお菓子のウエハースぐらいの大きさの木の札なんだけれど、


以前の公開授業日にこんなもの↑を作ってとっても楽しかったものだから、机上や床の上で
積むもんだとばかり思い込んでいたのだった。

そしたら、その子達、こんなものを作っていて…



…もうね、目からウロコとはこのことですよ。すごい!!!
こういうのをクリエイティブっていうんだよなあ!と感心して、知らない子だったけど、
褒めちぎっておいた。

0 件のコメント:

コメントを投稿