2013年3月28日木曜日

さよなら幼稚園(1)

…といっても、卒園じゃない。小学校に上がるまではまだ半年ある。
経営難で閉鎖というなんとも非情なお別れが、ものすごく突然やってきた。
昨日の朝に知らせを受けて、今朝が最後の登園だった。
不況のあおりをこんな形で受けるとは…。

そもそも、財政難で保育料補助が大幅にカット→保育園に預ける人が激減、という流れ。
こまめの幼稚園自体はそこそこ安定していたのだが、同じ施設・組織内の保育所部門が
どんどん危なくなり、ついに15年の歴史に幕を下ろさざるをえなくなったとのこと。

昨日、父経由のメールで通知を受け、半ばパニック気味に代わりの園を探し始めたのだが、
託児所ではない幼稚園というものがどんどん減っている中、選択肢は多くはない。
こまめの通う小学校のすぐ近くにも保育園ならいくつかあるのだが、私が専業主婦なので
保育料補助を受けられず、補助なしでは恐ろしく高くつき、とてもじゃないけど払えない。
とりあえず、大急ぎで調べた中から、週明けに面接の予約はとりつけたのだが…。

突然の最後通達を受けた園の雰囲気は、まるでお通夜のよう。
聞けば、先生たちも一昨日の夜に聞いたばかりで心の準備も何もできてないという。
保護者の中には、今日来て初めて知ったという人もいた。
異様な雰囲気を察したのか、いわれもなく不安を感じたのか、いつになくぐずりがちな
ごまめだった。

帰り際にもごねたので、どうしてか聞き出したところ…
各々の写真に誕生日の日付を入れて、壁にずらっと貼ってあったのを、外して持って帰る
ことになったのだが、それがイヤだという。
無理もない。
本来ならひとりずつ、4歳のお祝いをして卒園する際、他の思い出の品や贈り物と一緒に
晴れやかに持ち帰るべきものなのだ。
こんな風に突然、それも皆一斉に、持って帰るものじゃない。

こまめが1歳になる少し前に保育園に預ける必要からお世話になり始めた園。
ベッドでお昼寝ができず、先生のおひざでだっこで寝かしつけてもらったらしく、香水の
いい匂いをさせて帰ってきたっけ…。
ごまめの今の担任の先生のうちのひとりは、その時の先生だ。
本当に信頼のおける先生たちで、安心して任せられる園だったのに…。

そして、慣れるのにあんなに時間がかかったごまめが、最近では近くを通りがかるたびに
「わたしのようちえん!」と必ず言うくらい、「自分の居場所」と認識していたのに。


あんなに泣いてばっかりだったのが、こんなに楽しくて仕方なくなったっていうのにね…。

2 件のコメント:

  1. あれあれ、そんなことになっていたなんて。オランダらしく突然の連絡で突然の終わり・・・ったってそんなに素直に受けいられる子どもは多くないと思う。次どこかいいところありますように。

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  2. >ぺっぺんさん
    もー、オドロキなんてもんじゃないよ。
    うちも次の園を早く決めたいけど、仕事に出るために
    預けてた人達にとっては死活問題だよね。
    職を失う先生方にとっても一大事だけど、
    一からまた新しい環境に慣れないといけなくなった
    赤ちゃんを含む子ども達のことを思うと、心が痛みます。

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