2014年1月9日木曜日

突破口?

「勉強したくない病」のこまめにどう対応したもんか…。
とりあえず締め付けるよりゆるゆるで様子見、というか、しばらく何もせず放っておいた
のだけれど、ふと思い当たることがあった。

字は丁寧できれいなのに、書いたり消したりするのが嫌いなこまめ。
たぶん、ここがちがうよ、と手直しされるのがイヤなんだと思う。
あと、「忘れちゃった」「書けない」ということに直面するのも苦痛なんだろな。

一方、音読はとっても上手。

じゃ、苦手なことにはとりあえず目をつぶって、好きなことに集中してみるか。

というわけで、夏休みを境にふっつりと途切れていた「本読みの習慣」を復活させる試み。
「絵本でも教科書でもない『字の多い本』の中から、一冊選んでおいで」と言ったら、
持ってきたのが『齋藤孝のイッキに読める!名作選(1年生)』。


へへっ、なかなかいいチョイスではないか。今の状況には最適かも。

その中から好きなお話ひとつ選ばせたら、宮沢賢治の『いちょうの実』を選んだ。
かわいらしい挿絵に目が留まったらしい。賢治好きの母も知らないお話。


中身はこんな感じで、原作通りの漢字かな入りまじりの文章。
当然、習っていない漢字もどっさり出てくるのだけれど、ちゃんとふりがながふってある。

いつもの食卓ではなく、寝室で気楽に読み始めた。
母は縫い物をしながら、聞き慣れない言い回しをひとつひとつ解説したり、
お話の展開に一緒になってビックリしたり感心したりしながら読み進めていった。
音読は久しぶりな上に、言葉や情景を説明しながら読むので、けっこう時間がかかる。
3ページ読んだところで一旦止めて、しおりをはさんだ。

宮沢賢治らしい独特の比喩や昔の言葉づかいが出てくるが、そういうのをいちいち丁寧に
咀嚼して、頭の中に情景が浮かぶように努めたのがよかったのか、まあ単純にお話の質が
高いからか、「面白い!」と目を輝かせていた。

衝突せずに日本語の取り組みができたのはいつぶりだろう?
教え込むのではなく一緒に楽しむ姿勢なので、こちらもリラックスして寄り添えた。
この平穏な雰囲気が末永く続かんことを…。


一方、こまめが終わるのを待ちきれない様子で待っていたごまめ。
自分もやりたくてしょうがないらしい。
「まてない〜まてない〜」とやいやいうるさいので、「あっちのお部屋で遊んでおいで!
タブレットしていいから!」と、ありえない条件を提示して追っ払った。
(通常はむしろ制限する方向なので)

やっと順番がまわってきたら、1年生の教科書から「おさるがふねをかきました」を選んで
いそいそと読んでくれた。


後でテーブルを見てみたら、「数字のおけいこ」を勝手に取り出してやっていた痕跡が。
もはや変人扱いしたくなる。
この熱意が末永く続かんことを…。

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