2011年7月31日日曜日

ザイデル海博物館

在ロッテルダムのデザイナーの友人達と一緒に、Enkhuizen(エンクハウゼン)にある
Zuiderzeemuseumザイデル海博物館)に行ってきた。

春夏の間オープンしている屋外博物館では、古い漁村や町の様子がそのまま再現されている。
ほぼ毎年行っているのだが、未だに全部回りきったことがないくらい広い敷地で、眺めるだけ
の歴史博物館としても十分見応えがある。
それに加えて、子供向けのワークショップや貸衣装、昔ながらの遊具などもいろいろあって、
親子でたっぷり楽しめる。

通年オープンしている屋内博物館では、昔の生活道具や船の展示なども面白いが、デザインに
力を入れている博物館ならではの企画展もあり、こちらも見所たっぷり。


朝から天気はいまひとつでパッとせず、お出かけ日和とはほど遠かったが、アイセル湖岸の
土手を走る道から眺める空と水の景色はどんな空模様でも面白く、なんともいえないネズミ色
のバリエーションがきれいだった。
駐車場から屋外博物館まで渡るボートに乗るのも楽しみのひとつ。


昔の家々を見て回る。
現代ではのっぽさん揃いのオランダ人だが、昔は今よりずっと小柄だったようだ。室内も
出入り口も、低くて狭くてコンパクト。

畑なんかもある。
漁村の家庭菜園という設定なので、いろんな野菜がちょっとずつ。


オランダでは、脂ののったウナギやニシン、サバなどの燻製が定番。
屋外の燻製場で作られたものをその場で買って食べることができる。出来立てはおいしい!
(写真は燻製工場の再現。工場といっても、家屋に毛が生えた程度の小さな町工場だけれど)
大の魚好きのこまめ、燻製にすると硬くなるのに、ウナギの皮までガツガツと平らげていた。
母は、皮は残す派。


伝統衣装を着て、昔ながらの遊びに興じるこまめ。
木靴でカポカポ…昔の子はこんな格好で走り回っていたのだなあ。

後ろ姿はこんな感じ。
遊具は、振り子でピンを倒すボーリングのようなゲーム。台が樽っていうのもまたいい。

ごまめは輪っか回し。…のつもり。


月替わりのワークショップ、今月は「鍛冶ラボ」。

大きなふいごで火力調節…

そして鍛える。カンカンカン、面白そう。
こまめにはまだちょっと難しそうだったのと、屋内の展示も見たかったので、名残惜しく去る。


屋内展示の目玉は、伝統的な工芸品や手工業的な道具と最新のデザインを並べてみる企画展

個人的にピピッとひっかかった作品。
古典的な油彩風景画なのに、モチーフに干拓事業の重機が入っている。
パロディなのか?と勘ぐったら、1939年頃の大真面目な作品だった。

一番面白かったのは、風力で靴下やマフラーが編める機械。
遠隔地の安い労働力で大量生産して大量輸送するという現代当たり前の生産方法の代替案と
して、都市(=消費地)の真ん中で小ロットの生産を可能にする手段として考案されたもの。

デザイナーのサイトには動画や製品の写真もある。

別のデザイナーの作品に、音を利用した編み機というのもあった。
図柄のパターンを歌や音声に応じて変えられるというもの。機械は作動していなかったが、
こちらも面白そうだった。

ここで閉館。
時間切れで、またしても全然見切れなかった。
寒い季節に、屋内だけじっくり見に行くというのもいいかもしれない。

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