2011年9月30日金曜日

動揺

こまめのクラスメートのお父さんが亡くなったという衝撃的なお知らせがまわってきた。
つい数日前にも朝の廊下でお見かけして挨拶を交わしたばかりだったので、信じがたい。
残された奥さんとふたりの娘さんのことを思うと、呆然とするしかない。
ありふれた日常の足下を突然すくわれたようなこの感覚は、3月11日以来だ。

クラス内では、当然のことながら先生がお話しして下さったり、「死」がテーマの絵本を
臨時で読みにきた専門家?がいたらしい。

帰宅したこまめがおやつの席で「○○ちゃんのお父さん、死んじゃったって!」と言うので、
遊びに来ていた仲良しのPくんにも「それで、○○ちゃんはどうしてた?」と聞いてみた。
「泣いてなかったけど、悲しそうだったよ。」「うん、元気なかったね。」
「そう。しばらく、○○ちゃんにはやさしくしてあげてね。」
「うん。何人かの子がね、絵を描いてあげたよ。」
「こまめちゃんも?」
「うん。空と、雲と、お日さまと、虹と、妖精。」
それはすてきだね、こまめ…。

なるべく動揺を見せないように、深刻すぎるムードを醸し出さないように、Pくんと一緒に
公園へ行ったり、晩ごはんの席でおどけるごまめを見て皆で笑ったりした。

食後、お絵描きのおもちゃで、何やら熱心に描いていたこまめ。
できあがったものを見せてもらったら… なんと、津波の絵だった。

うっかり落っことしてわかりにくくなってしまったが、左上が家、その右の二本のキリンの
首のようなのが大波、下は一面の海。

しかし、希望もあるようだ。
「お家のてっぺんの先っちょだけこわれて、あとは波が行っちゃっても建ってるの。」
それは良かった…!とちょっとホッとする。

しかし驚いた。なんで今更?
確かに私はあの時と同じようにうろたえていたけれど、極力普通に振る舞おうとしていた。
それでも、こまめなりに何か感じ取っていたのだろうか?
不思議なこともあるものだ。

○○ちゃん一家にとって、このご不幸は、津波のような衝撃だろう。
担任の先生によると、奥さんは気丈な方だとのことで、娘さん達もいつも通り通学している。
私の方が、朝の廊下で彼女と対面したら、涙をこらえきれなくなってしまった。
イカンイカン!

0 件のコメント:

コメントを投稿