あの日から１週間近くが経とうとしている今、少し考えが変わってきた。
未曾有の惨状を伝えるニュースを見て、ただもう祈るような「どうか乗り越えて下さい」と
いう気持ちでいっぱいなだけだったのが、その後、インターネットで情報収集しつつ、有用
と思われるものを転送したり、被災地で育児がらみの助言を求める人にささやかな経験談を
分けて差し上げたり、個人で、またこちらの友人達とやる募金活動の案を練ったり…
とにかくじっとしておれない。
その間に日本の家族や友人との連絡をメールでとる。被災地以外の場所で懸命にやれること
をやろうとしている人々のことを知り、その姿勢に打たれる。
これらすべて、新聞やニュースから受け身で情報を得ているだけでは叶わなかったことだ。
実際に見えるわけではないが、被災地とそこを取り囲む全ての日本人、そして世界中の在外
日本人までも含めた日本人の連携というものを、じんわりと感じる。
もちろん、その輪の周りの世界中の国の方々の励ましや、共に悲しむ深いやさしさも。
もはやこれは、被災地の苦しい状況にある人達だけの闘いではない。
「あなた達は生き延びる為に持てうる力をすべて振り絞って下さい、私達はそれを支える為
に、今自分達にできるだけのことをやります！」という、共に闘う姿勢に。
少なくとも、そのような心境に変化してきたのだ。
だから、「がんばれ」ではなく「がんばろう」！
昼間、市内の企業団地区域に車のガソリンを入れに行って、うっかりスタンドを通り過ぎて
しまった。頭がいっぱいな証拠である。
行き過ぎてしまったせいで、いつもは通ることのない道を走ることになった。
角に面したとある日系企業の敷地の一角に、半旗が掲げられているのを目にした。
早春の冷たい風にはためく日の丸。
不意を突かれ、息をのんでしまった。
写真を撮り終えたら、涙が止まらなかった。
日の丸が、こんなに美しく見えたことはない。
がんばろう、日本！
0 件のコメント:
コメントを投稿