2011年3月27日日曜日

クロちゃんの片道切符



クロちゃんが、遂に、銀河鉄道に乗って行ってしまった。

最後の数日を家ではなく病院で過ごさせてしまったことが良かったのかどうか、永遠に自問
することになりそうな気がする。
保温機能などなくとも慣れ親しんだ小屋の中にいさせてやった方が良かったのだろうか?
プロフェッショナルの介抱を受けずとも家族に囲まれていた方が良かったのだろうか?
ベストを尽くしたと思いたいが、誰にもその答えはわからない。

しばらく前に「クロちゃんが死んじゃったら、今度はいろんな色のインコを飼えばいい」など
と仰天発言をかましていたこまめだったが(5歳児ってやつは…!)、さすがにクロちゃんの
死を現実として目の前に突きつけられてみると、そのかけがえのなさが疑いようのないものだ
ということをわかっているようだった。

泣きじゃくるこまめに、母も泣きながら伝えたこと。
「死んじゃうってこういうことなんだよ。
動かないし、戻って来ない。
いいことも、悪いことも、何も気付かない。
おいしいことも、痛いことも、もうわからない。
一緒に遊ぼって言っても、聞こえない。
どんなにそうしたくても、もう元には戻せない。
これが、死んじゃうっていうことなんだよ。」

後でこまめは父に「亡くなったおばあちゃんよりもかわいそう」と言っていたそうだ。
おばあちゃんは、お母さんにもおばあちゃんにもなれたのに、クロちゃんは違うから、と。
こまめなりに、若すぎる死を悼んでいたのだろう。たったの2歳3ヵ月(*)だった。
恋をすることも、おじいちゃんになることもなかった。

でも、仲良しの友達はいた。ごまめである。
ちびのごまめにはクロちゃんが逝ってしまったことがわかるだろうか?


明日の朝起きたら、いつものように無意識にケージの中の小屋に目をやってしまうと思う。
餌や水が充分あるかチェックしてしまうと思う。
好物の野菜くずを捨てずに取っておいてしまうと思う。
鳴き声や、鈴入りのボールの音を、空耳で聞いてしまうと思う。
そして、クロちゃんの不在に気付いて、どうしようもなくなってしまうと思う。

おやすみ、クロちゃん。
どうか安らかに。
タマちゃん(先代モル)、クロちゃんをよろしくね。


*モルモットの平均寿命は5〜6歳。2歳は壮年といったところ。

2 件のコメント:

  1. クロちゃん・・・どうぞタマちゃんと一緒にお空から見ててね・・・

    うちの長男も何度か仲良しさせてもらってありがとうね。

    寂しいな。

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  2. >ぺっぺんさん

    やさしい言葉をありがとう。
    スーパーで安売りのブロッコリーを手に取って泣き出してしまった。
    軸のところが大好きだったの…。
    しばらくこんな感じで何見ても思い出してしまうと思う。
    ごまめはケージに寄って行ってクロちゃんのこと探してます。
    もっともっとかわいがってやったらよかった…と、後悔は尽きません。

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