2011年6月12日日曜日

散髪騒動(2)


さて、父が美容院に足を踏み入れ開口一番、「返金してもらえませんかね?」と切り出した。
「台無しにされちゃったんで。」と。
さすがに私も(オイオイそうくるか…)と仰天していたら、当然あちらのスタッフ(3人)も
何事?!とばかりに怪訝な顔。私の担当だった人は他のお客さんのカット中だった。

店長とおぼしきおばちゃんがエラい剣幕でまくしたててきた。「どういう事ですか?!」
で、私が間に入る。
「いや、あの、台無しとかはキツすぎる表現かもしれませんけど、お願いしたのと全然ちがう
髪型になってちょっと困ってまして…」とかなんとか。

すると、おばちゃん店長の激昂は治まるどころかますます加速。
「こちらとしてもそちらの言うこと一生懸命理解しようと努めてやらせてもらったんですけど
ね!」(←暗に私の言葉足らずを指摘してる?…いやいや、サイドやバックの写真までついた
詳細なカット見本持参したんやからそれはないやろ…)

そして更にこう続く。
「なんです、高飛車に!もう結構!こちらとしても二度と来ていただきたくありませんしね!
えーえー、返金でも何でもいたしますよ、いくらでした?これ持って、お引き取り下さい!」
とっとと失せろ!ってな勢いで、塩壷があったら確実にまかれていたであろう。

……うわ〜。唖然。

父の言い方も確かにキツかった。が…この展開は予想していなかった。
そんな法外なクレームつけたか?いやいやいや、そんなはずはない。
返金が無理でも、「お気に召しませんでしたか?」「どうさせてもらいましょう?」と、顧客
相手のサービス業なら、普通はそうくる…と…思いません?
そこを逆切れ。
私らが店外に出たら、中から窓をバコーンとどついてる音すら聞こえてきた。
「けったくそ悪い客やな!!」とでも叫んでいたのだろう。
なんというか… 異文化ですなあ。
これがオランダ標準でないことを祈る。(知人にインタビューしてみよ)

いいボスやなあ、と妙な感慨すら覚えた。
チンピラの親分としては、なんとまあ頼りがいのあるお方であることよ!
部下のことを身体を張って命懸けで守るその姿勢。
妙な客にうちの娘へ手出しはさせんで!という気概。
親方万歳!どこまでもついていきます!…といきたいところだが、評判落として経営転んだら
雇用も保障できなくなるから、ビジネスとしては全然ダメだと思われ。
まあ良くも悪くも家庭的な立地の家庭的な職場ではアリなのかもしれない。
競争原理とか働いてないし。地区の小学校横にポツンと1軒きりで、それなりに需要があって
駅前の他店とは競合してないんだろう。


さてさて、こちらも相当けったくそ悪い思いをしたが(ヤレヤレ)、代金は返ってきたので、
そのままアムステルダム方面へ向かう。
父に子らを預け、日本の技に望みをかけて、いざ修正に!


2 件のコメント:

  1. またtriyoshiです。

    お父様よくおっしゃられました!!返金!!!

    それにしても客に対する態度じゃないですよね!

    近所中にそっと悪口を言いふらしてやりましょう!

    こんな店はいつかつぶれるぞ~~

    ちなみにこんな横暴な店はオランダ在約20年ぐらいですが、聞いたことがありません。

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  2. >triyoshiさんへ
    やっぱり… 
    いくらサービス業がっかりなオランダでも、これはないですよね!!
    何なんでしょうね?
    サービス精神も技術的向上心もない。国営でもないくせに(笑)

    後々よく思い返してみれば、最初に見せたスタイル見本の紙を、カット開始後
    一度も見ようとしてませんでした。
    客の要望など屁とも思っていないのか、超絶記憶力でパッと見た髪型は瞬時に
    記憶できるかのどっちかですよね。結果は……でしたが(呆)

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