2011年2月18日金曜日

小さいトサカ

昨日、ちょっとした事件があった。

ごまめを寝室で寝かしつけていると、風呂場からこまめの泣き声が聞こえてくる。
父と寝支度をしていたはずだが、何事か…と耳をすませていたら、父が寝室に報告に来た。
こまめがふざけて自分の髪を切ったらしい、と。
泣いていたのは、それがバレてしまったかららしい。


そう言われてみれば、母が晩ごはんの支度をしていた時、ハサミやのりを使って工作をしていた
こまめが何度か「ごみ〜」と台所のゴミ箱に捨てにきていた。
この前見た教育番組の影響かな、えらいえらいと単純に感心していた。
今考えてみたら、その「ごみ」がバッサリやった髪だったわけである。
父がゴミ箱をあさったところ、けっこうな束が出てきたと言う。
さて、どうしたもんか。
とりあえず「ハサミ禁固の刑」を言い渡し、もう遅かったこともあり、寝に行かせた。

父はとても心配していた。
これは、何かのサインじゃないか…?
ごまめばかりでなく自分もかまってほしいというサインじゃないのか…?と。
即座にそれはありえないと思った。
この所、こまめとふたりで何かに取り組んだり話をしたりする密な時間を共有しているので、
ほったらかされているように感じているはずがない。(むしろその間ごまめが横にうっちゃら
れているような…)

まあきっと子どもにはありがちないたずらで、心配するほどのことではないだろう…と直感で
確信しつつ、父を説得するために参考になる情報をちょっくら収集してみるか、と検索して
みたところ…

ほいきた、「七五三の一週間前に、せっかく伸ばしたロングヘアを妹とふざけ合って切って
しまった長女が許せません」というトピックが某掲示板で見つかった。
レスポンスは軒並み「そもそも誰のための七五三だと思ってるのだ」「今すぐ長女に謝れ」等々、
ショックと悔しさのあまり娘に暴言を吐いてしまった母親に対して手厳しいものばかりだったが、
案の定「うちでもやりました」というコメントも多かった。中には「自分がやりました」という
人もいた。

かくいう母も、子どもの頃、父親のひげ剃り用のカミソリで遊んでいて、間違って右の眉毛を半分
そり落としてしまったことがあるので、軽い気持ちで「やってもうた」であろうことは容易に想像
がついた。
幸い、ケガに至ったわけでもなく、ごまめの髪に手を出したわけでもない。
当分の間ヘンチクリンな髪型で過ごさないといけない、という罰がもれなくついてきているのだ
から、今回はまあハサミを使う際の注意事項を再度しっかり叩き込んだ上で放免…でもいいかな、
などと思ったりもした。


ハサミに関しては、上記トピックのコメントの中に「親のハサミの管理が悪いから」という意見も
けっこうあったのだが、それについてはちょっと思う所もある。

我が家では、ハサミやのり・色鉛筆・ペン・折り紙などの基本的な工作グッズはいつでもこまめの
気が向いた時に勝手に取り出して使えるようにしてある。
これはモンテッソーリでいうところの自主性にまかせて自立と自律を促すということにつながる。
もちろん、使ったら片付ける・危ないことはしない・テーブルや床を傷つけたり汚したりしない為
に敷物をしいてやること…などの約束事はある。
比較的安心して何でもやらせられるこまめだったから可能だったやり方だとも思う。

ごくまれに、自分のではなくごまめの敷物をのりでベタベタにしてしまったり、ふざけてタイツに
穴を開けてしまったりしたことがあったので、そういった時には罰としてしばらく自由に使うこと
ができないように母が隠したりもした。
今回もやはり「ハサミ禁固刑」は免れなかったのだが、母としては苦渋の選択なのである。
もちろん、大人が一緒の時は使って良いことになっている。


さて、上記七五三事件の諸々のレスポンスの中にひとつ、とても印象に残ったコメントがある
ので、後々になっても読み返せるように、ここに写しておく。

  よほど楽しみにしていらしたことが伝わってきます。
  ところで、他人にそのように台無しにされた経験がとても少ないのでしょうね。
  私は要領が悪く、物ごころついたら、親や弟にいろいろ台無しにされて、ショックを
受けて
  いました
  そういうことが続くと、ショックを受けることは、他人のせいではなくて、自分の心の癖
  と気付きます。
  形あるものも、ないものも、他人に大切にされないということ自体、あたりまえのことです。
  守りきりたいなら、あらゆる敵を想定して、手を打っておく必要があるのです。
  お嬢さんは「切ったらどうなるか」がわかっていないことを、貴女は予想できなかった。
  あなたの落ち度です。
  冷たいようですが、それが事実です。
  せめて髪の毛だけですんで、よかったと思います。
  準備が水の泡だなんて、これからいくらでもありますよ。
  ここで頭を使うのです。
  なんとか別の髪型をプロに考えてもらって、もっとすてきにしましょう。
  髪飾りを買いなおしてもいい。
  ここでめげたら貴女は「本気」じゃないってことです。
  あらゆる手を使って、七五三を成功させなさい。
  いじけている暇はないです。(ハンドルネーム「幼いね」)

まさに目からウロコ。 
「片付けてなかった自分の落ち度」「監督不行き届き」というのはよく見かけるし、母もだいたい
そう思って諦めるのだが、これは更にその一歩先を行っている。
感情的に怒ってしまうことが、以前に比べて減ったとはいえまだ時々ある母なので、そんな時は
これを思い出そう。
そして、「本気を出して」状況を好転させるべく努力すること。


それから、「いたずら」について調べていてこんな面白いものも発見。
高校の先生(京大出身)が「東大は真面目な秀才の集団、京大は天才と紙一重のキ●ガイの集団」
と言っていたことが思い出される。
真剣に遊べる人たち、尊敬! 大学当局の反応も素敵! もうこういうノリ、大好き!

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